Placemaking Lab for Livable Cities
Placemaking Lab for Livable Cities

「境界線が気になる」

どんな設えにしようかな
こんな配置だとスムーズにできるかな
逆に、迷い込んだようにできるかな
その場所にとって、どんな物事が起こるとおもしろいかな

企画を考えるとき、いろいろな「場所」のことを考えます。(”プレイス”メイキングなので当たり前なのですが^^;)

最近、とても心地よかったのが、東遊園地で開催した「芝生の演奏会」。

いつもは、小さな芝生ひろば・ガーデンステージで開催している演奏会。その日はあいにくの天気でカフェの「park kitchen WEEKEND」にて開催しました。

この日のゲストは、クラッシックが得意なフルートとヴァイオリンのデュオてまりのお二人。

1曲ごとに丁寧な解説をしながら演奏してくれるので、聴こえてくる音楽がより奥行きがあるものへと変わっていきます。いつものカフェとは違う感覚が、この場にうまれはじめたような。

カフェの窓をあけて演奏すると、音楽は外の芝生へと広がっていき、

犬のおさんぽ中に立ち止まり、中からもれ出てくる音を楽しむ人。
窓からのぞきこんで、参加する人。
エンガワ(テラス席)に寄り添って耳を傾ける人。

境界線が薄まり溶け合う感覚がたまらない。
そんな瞬間に立ち会えました。

天候が悪くて、外で開催するのか、屋内で開催するのか直前まで迷っていたけれど、迷った分、場所に対して感覚が研ぎ澄まされて、その瞬間を感じれたのかもしれません。

「境界線が薄まり溶け合う感覚がたまらない。」
なぜ、この感覚がたまらないと思ったのか。実はまだよくわかっていなくて。

分からないからこそ、この感覚を大切にしようと思います。

最近、境界線が気になります。

文/上戸 了子